建設業コンプライアンス

建設業法の目的と、それを達成する手段

なぜ建設業法が存在するのでしょうか

そもそもなぜ建設業界は建設業法という法律で規制がかけられているのでしょうか。

世の中には様々な業界が存在しますが、そのすべてに対して「~業法」という法律があるわけではありません。

例えば私が以前働いていたIT業界を例にとってみても、個人情報保護法や不正アクセス禁止法等、個々の分野においては法規制がありますが、業界全体を包括する「IT産業法」のような法規制はありません。

そのような中、なぜ建設業界は建設業法という法律で規制されているのでしょうか。

⇒それは建設業が社会にとって特に重要な産業だからです。

住宅やビルなどの建物のおかげで人々の命や財産は保護され、安心して日々の生活を送ることができます。また道路や橋、上下水道、ダム、港湾などはすべての産業の基盤となる構築物です。

建設業はこうした社会的に重要な役割を担っているため、様々な制度が法律で定められ規制されるようになっていきました。

“建設業は社会にとってとりわけ重要な役割を担っている”ということがポイントですね。

建設業法の目的

さて、建設業が人の生命や財産に関わる重要な産業であるがゆえに、建設業法は以下の2つを目的としています。

1.発注者の保護
2.建設業の健全な発達を促進すること

1)粗雑工事などで人々の安心を揺るがすようなことがないようにする、2)そして社会にとって重要な産業である建設業が将来に渡り存続し発展していくことを目指すということになります。

この2つを通じて、ひいては「公共の福祉の増進」が達成されることを目指しています。

目的達成のための手段

これら2つの目的を達成するための手段として、以下の2つが挙げられています。

1.建設業者の資質の向上
2.工事の請負契約の適正化

具体的には1)建設業の許可制や技術検定制度、2)請負契約の原則や契約書の記載事項の法定、一括下請負の禁止などの制度が定められています。

これらを実施していくことで、先に挙げた2つの目的、すなわち発注者の保護と建設業の健全な発達という2大目的が達成されるというふうにつながっていきます。

またこの2つの手段の他にも、建設工事紛争審査会、経営事項審査、指導監督といった制度が建設業法には定められています。

まとめ

ここまで述べてきた建設業法にまつわる目的と手段の関係をまとめると以下のようになります。

許可申請手続きをはじめ建設業には煩雑な手続きも多くありますが、これらは建設業者の資質を担保し請負契約の適正化に資するものであり、それがひいては発注者の保護や建設業界の発展という大目的の達成につながっていくものと考えることができます。

他の記事を検索